推協賞にまつわるアンケート

杉江松恋さんのサイトで、推協賞にまつわるアンケートを実施している。
http://homepage3.nifty.com/sugiemckoy/diary/200601-1.html#20060103

アンケート投票はこちら
http://jinks.jp/enq/comvote.cgi?id=mckoy2

ここ数年、国内産ミステリは「このミス」やら「本格ミス」やら「文春ミス」で高順位を獲得した作品に注目が集まる。
今でも海外は、アメリカではMWA賞、イギリスではCWA賞を受賞した作品に注目が集まっている気がする。日本での翻訳ミステリ事情は、未訳古典名作の発掘と古典復権が旬なので、いまいち両賞の受賞作に光が当たっていないのは残念であるが。ちょっと前までは、早川書房が率先して受賞作を翻訳していた感もあったのだが。。。
さておき、推協賞である。国内産ミステリにとって、推協賞の重要度はどうなのだろう。私見だが、けして重要度的には高くはなく、どちらかと言えば視野に入っていないのではないかとも感じる。「このミス」や「本ミス」の方が、はるかに重要度が高いのは疑いようもない。
推協賞なり乱歩賞(若干スタンスは違うのかもしれないが)は「面白い小説を選びましょう」的な発想で、認知されていたのではないだろうか。国内産ミステリ界で今をときめく売れ筋作家が、選評、選考しているにも関わらず、一般読者に上手く発信されていないため、「賞」が本を選ばせる機能を果たしてないのではないか。推協賞には政治の匂いもほんのり感じたりもするから、純粋に「面白い小説を選びました」という趣旨が伝わってこないのだ。
だからこそ、推協賞の既成概念を覆すような改革を推理作家協会が行わなければ、「賞」としての魅力も上がらないし、注目度もアップしないだろう。
ミステリにおいて「唯一無二の賞」になれとは言わないが、せめて「このミス」「本格ミス」「文春ミス」と肩を並べるようになって欲しいと期待したい。

杉江松恋さんが個人的に行っているアンケートに、一個人が投票したからといって大きな力は持たないかもしれない。それでも投票することによって、間接的ではあるが杉江松恋さんに個人の考えを委託できるし、推協賞の改革において、一般読者がどう思っているのかという材料を提供することができると思うのだ。
と、いうわけで、気になる方は投票してみましょう。