2012年12月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1340ページ
ナイス数:11ナイス

緋色の十字章 (警察署長ブルーノ) (創元推理文庫)緋色の十字章 (警察署長ブルーノ) (創元推理文庫)感想
フランスとナチスの問題を扱った重たいテーマなんだけど、それを感じさせない長閑さが全面にでている作品。サンドニ村の風景と人情に支えられた警察署長が魅力的。でも、ミステリとして読むにはパンチにかける。心がすさんでいるのに、ミステリを読みたいときにはいいかも。
読了日:12月29日 著者:マーティン・ウォーカー
黒衣の女 ある亡霊の物語〔新装版〕 (ハヤカワ文庫NV)黒衣の女 ある亡霊の物語〔新装版〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
大きな音でわっ!と驚かせても、それは恐怖ではなくて驚きでしかない。言葉が頭の中でじわじわと映像化されて、本の中の主人公と同じ心理で主人公と同じものをみ見ていて、なにか得体の知れない感覚を感じている。ちょっとした物音に敏感に反応してしまう。そんな怖さが味わえる一冊。オチもなんだか背筋が寒くなるようで、映画とは大違い。
読了日:12月20日 著者:スーザン・ヒル
ディミター (創元推理文庫)ディミター (創元推理文庫)感想
迷路に迷い込んでしまったけど、気がついたら迷路から出ていたって言う読後感。迷路の全貌が、第3部で明かされるのだけれど、ちゃんと理解していない部分が残しつつも、ゴールまでの道筋は分かった、なんともモヤモヤとした感じが逆に新鮮だった。宗教的なことも書かれているが、自分の印象には残り難かったかな。
読了日:12月17日 著者:ウィリアム・ピーター・ブラッティ
タイムマシンの殺人 (ダーク・ファンタジー・コレクション)タイムマシンの殺人 (ダーク・ファンタジー・コレクション)感想
各作品ともに「ひねり」に重点を置きすぎて、全体的にボンヤリとした感じになってしまっている。「ひねり」がパチッと嵌っていれば、感じ方は違っていたと思う。”ダーク・ファンタジー・コレクション”として、あえてこのような作品を集めたのかもしれないが、自分的にはいまいち波に乗れなかった。「悪魔の陥穽」だけは、最後になるほどと思ったくらい。
読了日:12月5日 著者:アントニー バウチャー

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